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岡潔 人類はこんな大きな試練にはとうてい耐えきれない

<岡潔 数学を志す人へ> より要約抜粋

 

ちょっと世相をみてください

この50年は一口に言えば大仕掛けな戦争ばかりやってきました

戦闘そのものが行われていないときでも、大戦の直前か直後のいずれかであって、世の中がなんだかざわざわしているのには変わりありません。

戦争ばかりといえるゆえんです

こうなった原因はなんでしょうか

私はそれは調和の精神なしに科学を発達させたのが原因だといえると思います

***

いま世界が二つに割れて相争っているのも、科学が機械をうみ、その機械が科学をないがしろにしていることの結果です

しかもその害はこれからどこまで大きくなるかわかならいという現状にあるのです

いまの世の姿はギリシャ時代からローマ時代に移ったときとそっくりだと思いますが、文芸復興まで二千年間続いたことを考えると、やはり二千年間はローマ時代が続くのかもしれません。五十年間でこんなありさまになったのですから、その40倍というとどんなひどいことになるか、想像もつきません

ただ一つ確信をもっていえることは、人類はこんな大きな試練にはとうてい耐えきれないということであります。いま、真の中における調和を見る目がどれほど必要とされているかがおわかりのことと思います。

***

数学というものは闇を照らす光なのであって、白昼にはいらないのですが、こういう世相には大いに必要となるのです。闇夜であればあるほど必要なのです。このことをどうかしっかりと考えていただくようにお願いしておきます。

(1963年 62歳)

 

岡潔博士は戦争中は学問に没頭できたのですが、戦後人の心が荒廃した姿を見て、学問ができなくなり、答えを求めて仏門を叩いたそうです。

この文章から55年後の今日、核戦争の危機が格段に増しており、世界は今科学の誤った発達により、再び戦争の危機が迫っています。

つまり、岡先生の話のとおり、さらに恐ろしい戦争の話がニュースで飛び交っており、科学の発展だけが進む中で、人間は追いやられた状況にあるのです

その理由は、調和の精神が失われていることにあると、答えの真相を見抜いていたわけです。

では、岡先生の話す調和とはどういったことなのか?

その答えは、日本人ひとりひとりが、自分で考え、自分の中の調和を取り戻し、岡先生の文献を読み漁り、氏が伝えようとしていた調和した世界に触れるしかないのです

その手段として数学の重要性を説いていたのだと思います

***

ここからは宇宙世界の話です

惑星連合の指導者が地球代表コンタクトマンであるコリンさんに伝えているメッセージも、まさに調和の重要性です

「地球の友が、宇宙の心理と宇宙の法則に基き、秩序と愛に目覚め、我々の意識と調和できるならば、われわれは地球の友と宇宙平和のためにあなた方に高い科学技術を提供する用意がある」

科学技術を利便性や効率性だけにしぼって発展させるのではなく、人類とすべての生命体に対して平和で豊かで調和を保つことを念頭にして、心と科学を融合していくこと

これが絶対的な宇宙の法則であり、そこに沿わない場合は、宇宙世界はいかなる場合も科学を提供することはないのです。

当然ながら、自分を優先し、他を尊重しない、動物的な意識の強い状態の人に対して、宇宙から真智の光がさすこともないのです。

人間が創造される過程において、動物の血液や遺伝子を利用してしまい、人間の中に動物的な本能、自分を優先し、他者に勝とうとする闘争心、攻撃的な遺伝子が入っており、さらに動物の肉を食べ続けてきた結果として、動物的な性質がどんどん血液の中に混じってきたので、肉食の影響により、人間がより動物的な性質が強まってきているのです

動物性を排除するどころか、さらに動物性を増してきており、自制心、衝動を抑える力、自分を抑えて他者を優先する人間性がどんどん失われてきているのです

その結果として、自分優先主義が台頭し、他者を重んじて調和を保つ精神が失われつつあるのです。

この状態にある時、智力の光がよりささなくなるので、疑心暗鬼、疑い、他者への批判と、どんどん調和から遠ざかっているのです

もし宇宙世界からすばらしい科学が与えられたとしても、物質主義者にかかればお金や権力のために利用する可能性があるため、宇宙の人たちの意識と調和できることという文言がメッセージには入っているのだと思います

これからの時代の大きな分岐点について昨日の記事で言及しましたが、地球は科学と人類の調和について深く考えず、ますます人工知能や脳科学を発展させようとしています。そういう科学をますます喜び、便利になることを良いこととして、子供にいかに影響があるのかという大問題を放置したままどんどん科学文明を進展させていく芽が出てきています。

それを良しとして、そのような科学発展を選ぶのも、個人の自由意思です。

しかし、それを選択せず、自然の中に調和を見出し、みんなが平等で調和した世界を望む人たちもいます。それも個人の自由意志です。

個人の人生を歩む中において、その都度、その場面で選択をしていった結果、自然に二つの世界に別れていきます

過去に選択したことが、未来を決めています

調和な世界に行くのか、不調和で違いが争っている世界にいるのかは、個人の選択してきた自然の流れの結果なのです

いいかえれば、岡潔博士が日本人の未来を心配し、こんな未来は人類には耐えられないであろう調和のない世界をひしひしと感じ取り、未来の日本人に向けてメッセージを伝えていましたが、氏と同様に未来を危惧する智力が自分の中に一滴でも存在するのであれば、それは調和への導きなのだろうと思います

反対にこれからの未来と科学の発展に希望しか見えないのであれば、それは地球の科学に同調しており、それも個人の意識的な選択なのだと思います

このようにして自然にゆっくりと、未来がわかれていくのだと思います

本文を読んで共感していただけるのであれば、調和のある未来へと、宇宙から向けられた真智の光が差し込んでいることと思います

宇宙世界は今日も平和です

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